Ⅲ.こだわり美しく賢い整理・収納法

Ⅲ-①ゆとりある素敵な収納スペース

家が広くても狭くても、多くの人がインテリアの悩みにあげるのが「収納」です。まずは、収納スペースの確保という面からお伝えします。

●玄関脇には、コートスタンドとSIC(シューズインクローゼット)を

●WIC(ウォークインクローゼット)など収納専用の小部屋を(衣類や隠したいモノの収納用に)

●壁一面に壁面収納を(お部屋の床・壁・天井の色彩とトーンを合わせると一体感もあり、落ち着いた空間となります)

●キッチンの吊戸棚には昇降式ラックを

●フレーム下の大きな収納ベッドを(季節ごとの使用しない寝具を収納)

●ベランダにも収納の工夫を(ラティス室外機ラック、野菜ストッカー、フラワーラック、各種収納ストッカー)

●押入れの衣類・布団類の収納には桐のタンスやケースを(桐は、調湿性が高く、軽く、耐久性にも優れています)

 

Ⅲ-②  モノが増えてしまう原因、捨てられない原因

整理されている生活には良い効果が生まれます。時間的な効果、経済的な効果、精神的な効果の3つです。整理が苦手な人は、いつもイライラ感を抱えて生活することになってしまいます。根本原因は、モノが多いということです。それを2つの側面から見てみます。

[モノが増えてしまう原因] – モノへの所有欲、流行につられる、セール時などお得感で買ってしまう、など。

[捨てられない原因] – もったいないという日本人の美的特性、まだ使える、いつかは使うという意識、迷信やしがらみ、高価だったもの、思い出のあるもの、捨てるにもお金が要るから、忙しくて仕分け・廃棄する時間がとれない、など。

ご家庭のライフスタイルにあった必要なモノの量、収納スペースのキャパシティから測った量、すなわちモノの適正量を決め、それを守り維持していくことが大切です。

 

Ⅲ-③賢い整理・収納法 ~隠す収納・見える収納・見(魅)せる収納

整理・収納の基本は、

  ・不要なモノを買わない(増やさない)、使わないモノを置いておかない(捨てる、減らす)

・置く高さや収納場所の工夫により散らかりにくくする

・使用頻度別に収納する

・作業単位でモノをグルーピングし、セットで収納する 

・置き場所の定位置を決める、と言われています。

標記の3形態の収納法についてお伝えします。

1)隠す収納 – 家の中にはさまざまなモノが溢れています。形や大きさもまちまちで、特に生活感のにじむものは扉付きの棚やキャビネット等に隠す収納をしたいものです。

2)見える収納 – キッチンやパウダールームで頻度多く使われる調味料や菜箸、スポンジ、洗剤、また、化粧品等は、見える収納(置き方)が良いでしょう。よく使うものは、「常に見えている」状態が理想です。それにより、利便性や作業効率がアップします。

3)見(魅)せる収納 – 好きで集めた大切な食器類、人形、装飾品などは、見えるところに飾っておきたいものです。特に、玄関ではフォーカルポイントとなる見せ方を、リビングルームでは魅せる飾り方をしたいものです。

 

Ⅲ-④中高年ご夫婦のための整理・収納術

高齢者人口(世帯)が多くなってきている我が国で、当該世帯が抱えておられるであろう問題にスポットを当て、3つの整理・収納術をご提案します。

1)巣立っていった子供たちが残していった荷物の整理方法 – ためらうことなくトランクルームへの移動収納としましょう。1年間を限度とする契約がおすすめ。保管料金としては、畳一帖分当たり月額1万円程の相場ですが、住まいの、人生の、大きな転換のための費用と位置づけましょう。トランクルームに預ける旨、事前に子供さんたちにも伝え、了解を得られれば費用負担をお願いしても良いでしょう。子供さんたちが、使いたい、必要だ、となれば、都度トランクルームから取り出してもらい、1年後、契約が切れる時点で残っているモノは、廃棄処分とします。

2)高齢化或いは老化により身体能力・機能が低下してくることを考えた、高さ方向の収納場所の区分方法 – 収納を考える場合、高さ関係から言いますと、中→下→上の順に使いやすいと言われています。例えば、人間の身長を1Hとします。出し入れをするという観点から使いやすい棚等の範囲は、0.3Hから0.8Hの範囲です。(身長が150cmの婦人を想定するならば、床面から45~120cmくらいが使いやすい高さの範囲となります。)使用頻度の高いモノはその範囲に収納します。0.3Hよりも低い下部には重いものを、0.8H~1.2Hの場所には、背伸びをしなくても楽に手が届く高さなので、比較的使用頻度のあるモノを、1.2H以上の上部には、使用頻度の低いモノや貯蔵品などを置くようにします。

3)年輪を感じさせる年代のご夫婦の美的収納法 – 住まいの中のそれぞれの収納場所は、本来の収納目的に合致したモノが収納されていてこそ美しいのです。昨今の押入れ収納の実態には嘆かわしいものがあります。襖は外され目隠しのカーテン、中は、突っ張り棒、コの字ラック、三段ボックス等、「隙間収納グッズ」大活躍の収納になっていませんか。押入れは、日本の住宅特有の収納スペースであり、畳のある和室につくられる収納空間なのです。使用中の、来客時の、布団類を収納することを本来の目的とするものであり、併せて、シーツ、毛布、座布団等をしまっておく場所なのです。和室も台無しです。押入れは本来の収納目的に戻してあげましょう。